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フジミ
「それじゃ、トーマくんお尻こっちに向けてくれる?
 腰ちょっと上げるような感じで」

冬馬
「えっ……
 えっと、こう、ですか……?」

フジミ
「カメラに向ける感じで、もーちょっとこう上に向けて。
 それだと大事なとこ隠れちゃうから、軽く足ひらいてくれる?」

冬馬
「は、はい」

フジミ
「んーもうちょっと大胆にしてくれないと映りが悪い……、
 あ〜もしかしてトーマくんチョット恥ずかしい感じかな〜?」

冬馬
「う……」

フジミ
「いいっていいって、初めてだとやっぱり恥ずかしいよねぇ。
 ごめんね、こっちの気が利かなくてさ」

気遣うようなフジミの声音に、緊張が少し和らいだ。
女性ということもあってか、フジミからはエイトのような強引さが感じられないのが救いだった。

フジミ
「でもこのまんまだと撮影進まないからね。
 ここはひとつ、セオくん手伝ってあげよっか?」

冬馬
「えっ」

セオ
「ぼくは構わないけど」

フジミ
「じゃ、カメラに向かってがば〜っと!
 足開いて、全部見えるように映してもらおっかな」

冬馬
「あ、待って、ちょっ……」

振り向こうと身をよじったところを、セオの手によって抑えられてしまう。
そのまま腰を高く抱えあげられるようにして立たされて、羞恥に顔の温度が上がるのを感じた。

カメラに映されている。
誰にも見られたことのないような、恥ずかしい箇所を。

湧き上がってくる強烈な羞恥心を何とかして紛らわしたくて、両手を縛るシャツに顔を埋める。
顔さえ映らなければ、まだマシだと思えるような気がしたからだった。

フジミ
「その体勢のまま、お尻の穴が良く見えるように割り開く感じでやってもらえる?」

冬馬
「……っ!!」

その言葉の意味を頭が理解する前に、セオの長い指が尻にかかるのを感じた。
止める間もなく、尻肉が左右に割り開かれる。

肛門をヒヤリとした空気が撫でていく。
そのことが、恥部を晒されているのだという実感をより一層強いものにした。

じわりと染み出てきた涙を堪えようと、歯を食いしばったその時。

(あ、やば……!)

下腹部に違和感を感じた時には、既に遅かった。
007

セオ
「尻から、なんか出てきた」

フジミ
「あ〜、さっき準備してた時のかなぁ。
 シャワーの水、中に残ってたんだね」

フジミ
「セオくんもっと開いてもらえる?
 おぉ、いい具合に垂れてきてる!良い画が撮れちゃったな〜」

エイト
「うわ、なんかエロいっすね」

フジミ
「でしょでしょ?
 ハイ、エイトくんのエロい頂きました〜。
 イイ感じだよトーマくん!」

冬馬
「…………っ」

返事をする余裕などない。
あまりの恥ずかしさに、足が小さく震えてきてしまう。

(ちゃんと全部、出したはずなのに……!)

どうしてこんな最悪のタイミングで。

恥ずかしさと落胆と腹立たしさと、頭がぐちゃぐちゃになって何も考えられなくなりそうだった。
ぞわぞわと背筋を這い登ってくる感覚がおぞましい。

セオ
「せっかくだから、ちょっと弄ろうか」


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